■■ 桐たんす更生 ■■



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桐たんすは 桐タンス 桐箪笥等の表示がされる事がありますが
相徳は すべて 桐たんすで統一しています。
桐たんすの更生は 更正 削り直し 洗い 修理 などと表示される事がありますが
相徳は すべて 桐たんす更生で統一しています。


桐たんす更生


このページでは 暮らしの手帖 99年別冊 「暮らしをリフォーム」の中の
「おばあちゃんのタンスを新しく」を ベースにその工程等をご紹介します。




下の写真 左が 作業前の写真 右が完成写真となります

1.古い金具をはずします。
  たいていは新しいものととりかえますが、
  しっかりしていたら メッキしなおして使うこともあります。

2.まず、隙間や欠けたところの補修をします。
  乾燥して割れた板や、板を接ぎ合わせたところに隙間があったら、
  板を細く削ったものをつめて、隙間をうめます。
  これを「はぎ入れ」といいます。
  きれいに詰められるように、サシコをいれて隙間を均一にします。
  ここは引き出しの裏側ですが、
  中側からも同じようにサシコをいれます。

3.詰める木は、後で水で拭いた時ふくらみますから、
  それに対処できるように、
  カナヅチでたたいて木の繊維を圧縮しておきます。

4.これに接着剤をつけます。

5.詰める木を隙間に当てて、
  上からカナヅチでたたいていきます。
  ぴったり入ったらぬらした布でふいて、きれいにします。

6.上からカンナをかけて、面を平らにします。

7.欠けているところには、木をいれます。
  ここは引き出しの角で、デコボコした部分をのみで削りとります。

8.接着剤をつけた木をあてて、余分な部分を切り落とします。

9.カナヅチでたたいて しっかりくっつけます。

10.のみで不要なところを削りとります。

11.かんなをかけて、さらに表面をなめらかにします。

12.隙間や欠けたところの補修が住んだら、
   表面だけでなく全体にかんなをかけて、古い面を削ります。
   きれいな木肌が出てきて、見違えるようになります。

13.面全体に、植物のカルカヤで作ったブラシをかけてこすります。
   桐の木目を浮き立たせるためで、これを「うづくり」といいます。

14.上薬を調合します。
   ヤシャブシの実を煎じたものと砥の粉を混ぜます。
   この割合は 永年の経験とカンです。

15.ムラのないように全体を塗っていきます。
   乾いたら 布でふいて砥の粉をなじませます。

13から15を 数度繰り返します。
16.防水液を全体に薄く塗ります。
   その後金具をとりつけたり、さらにみがいたりして出来上がりです。



下の写真 左は 今回の完成の写真 右は 時代仕上げの 完成写真です。

 
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